褒めることの難しさ
褒めるポイントはどこなのか?
プロはプロに認められて初めて達成を感じます。
プロは、仕事を細かく細分化してイメージできるし、それぞれのポイントや難しい点、比較的たやすい点を知っていることが多いと思います。だから、具体的に褒められるし、評価のポイントも明確にできます。
また、自身の経験から、継続性がポイントになる部分とか、セルフコントロールとパフォーマンスの関係を察知することもできるでしょう。これは、同じ職種であるか否かには必ずしも関わりません。
「ほめ方」に関するノウハウは数多く出回っていて、それらの実践は、確かに役立つことが多いと思います。ただ、仕事において褒めるときは、先ずは「相手はプロなんだ」または「プロになろうとしているんだ(なってほしいんだ)」としっかりと意識しておいたほうがよいのではないかと思うことがあります。そうすると、「今回は褒めない」とか「褒める度合い」について意識することができるのではないかと考えられるからです。
リーダーであれば、褒めることの意義を認識し、意図的に褒めるという場面を作ったりすることもあるでしょうし、褒めるなら皆の前にしよう、などといったことも考えるでしょうが、何について褒めるかがなかなか難しい場合もあるのではないでしょうか。
「プロなら、通常できるレベルのことができた」
「プロからみても、レベルの高いことができた」
さらに、これに時間軸が加わり、
「できるレベルに達した」
「それが、ずっと継続されている」
上記は、それぞれ褒めるに値するものだと思われますが、実際に褒めるとなると、褒めるべきポイントは異なるでしょう。
相手はプロである、またはプロになろうとしている、という視点
先ずは、プロであることを意識して褒めることを考えます。
その上で、次は相手の成熟度や努力している点、苦手意識などを考慮し、褒めるべきポイントや褒め方を精査します。成熟度によって、より高いレベルを褒めるのか、時間軸を加えるのかとか、苦手意識がある部分でうまくいったなら、それはプロなら通常できるレベルであっても、なぜそれができたのかを考え、どのように褒めるのかを吟味します。
また、
「細やかな部分に手を抜かないことが目的達成に寄与している」 とか
「継続されることが、目的達成に寄与している」
などは、そのタスクを行うスキルも無関係ではないはずですが、モティベーションやセルフコントロールのあり方などの影響が大きい場合があります。
少なくとも、プロは単に褒められたというだけでは喜びません。
何がより秀でているのか、セルフコントロールなども含めてどのような困難を克服したのか、そのようなことを細やかにみておきたいものです。そうすると、褒めたいポイント(何を褒めれば効果的か)が見えてきます。
あとは素直に褒められるかどうかということでしょうか、これもなかなか難しいですが。