理念を理解することは大事だと思うが。。。

企業理念を理解して活動しようという取り組み

企業の社会貢献意識の高揚や社員の仕事への価値観の多様化なども影響しているのだろうか、改めて経営理念を意識したコミュニケーションを展開しようとする向きがある。

経営理念は長期的に企業が目指すものを示すものとして設定されるから、大抵は具体的な行動等が記載されるということにはなっていないだろう。だから、理念に書いてある組織になっていくために、そこに社員が関与するために、具体的にどのようなことをやっていくのか、理念を分解して認識していくことは意義あることだろう。

「わが社の商品の提供により、人々の生活が豊かになることに貢献する。」

→豊かにする人々の生活イメージは?
→そのイメージに、自分たちの商品が、どのように寄与する?
→寄与するために必要な商品は、どのような特性でなければならない?
→・・・・・

しかし、こういったことは、一定の理念に通ずるプロセスや、自分たちの業務の意義を理解するの役立つものの、あくまでもツールという要素が強く、理念の浸透を狙うには少し形式的に過ぎるように思う。ツールだから、やはりいかに使うかが問題だ。
理念の唱和を大事にしている企業があるが、理念が伝わっているのは唱和しているからではない。業務を行う中で理念を意識できる機会があり、それで自身も何らかの達成を感じたり、評価を得ることがあったからである。

 

社員がその業務の中で理念に触れる機会を

理念について扱うならば、様々な業務を遂行する中で何らかの迷う場面などで判断を迫られた時がいい。商品開発も製造も販売も、またそのようなことを担う人事も、それらのあらゆる場面に選択や判断は付きまとう。その適切な場面で、リーダーが自分たちの目指す方向を踏まえて判断していることが伝えられたならば、そのほうがずっと理念が浸透するに違いない。

一定の制約の中で行われる苦しい判断の中で、理念がその羅針盤として働いたことを認識し、だからもう少し工夫しようというようなコミュニケーション、数ある迷いや判断の場面でいかにそのような機会を作り組織の目的達成に結びつけるか、それがリーダーの腕の見せ所だと思う。

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