利益責任単位とコスト責任単位
組織・企業の生産性に貢献する基本的要素として、利益責任単位とコスト責任単位を明確に
どの部門が利益責任単位で、どの部門がコスト責任単位なのか。先ず、これをはっきりと識別できる体制にし、全社への貢献の基本的な方向性を定めるだけでもずいぶん違います。これらは、その責任単位内のあらゆる業務に貢献の道筋を示し、また業務見直しの大義名分を与えます。
またこれは、企業や組織全体の目的を達成するための各部門の専門性や役割と直結するはずで、設定された組織図に位置づけられた部門の使命をより明確に示すことに繋がるでしょう。
コスト責任単位を便宜上利益責任単位として管理していこうとする管理手法(アメーバ経営が代表的でしょうか)もあり、もちろん非常に有効だと思いますが、先ずは、本来的にどちらに分類される部門かを仕分けする方が分かりやすいと思います。
ただ、実際に管理指標を導入する際、少なくとも製造部門は利益責任単位とすることにしたほうが良いのではないでしょうか。ざっくりとした話ですが、営業担当部門は販売会社で、そこに卸す金額を売り上げとしてみれば、利益責任単位としての認識も現実的に進みやすいでしょうし、何よりも製造部門で作られる品物等の質は、営業にも大きく影響を与えている場合がほとんどだからです。極めて大雑把な表現ですが、営業部門が買える卸価格と品質を両立させなければ、その品物は売れないということです。
ここで、利益やコストをどのように見積もり、配分していくのかという段階になっていきます。